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ギルモア・ガールズ 学資ローン

 ギルモア・ガールズの1回目の放送を見た。アメリカで200年~007年にかけて放送とのことで,私は他局で,途中の部分を少し見たことがある。しかし,初回を見たのは初めてで,こういう設定なのだと分かった。1回目では最初に,レストランで男が母親を口説こうとして,次に店に入ってきた娘も口説こうとしたシーンがあった。母親が16才の時に生んだ娘が16才だから,母親は32才ということで,男に口説かれても不思議はないという訳で,母親のローレライ・ギルモアは内心ちょっと得意気だ。娘も同じ名前なので,区別するためにローリーと呼んでいる。ローレライは金持ちの実家を出てシングルマザーとして娘を育て,今はホテルの支配人をしている。娘が名門私立のチルトン高校に合格したが,その高額な入学金やら授業料を払えなくて,不仲な母親に援助を頼みに行き,母親から毎週金曜日のディナーに来ることを条件にされる。アメリカでは学資が大きな問題になっているんだと実感(日本でもそうだが,アメリカはもっと深刻)。


 米国では医学部学生で多額の学資ローンを払うために,志望の診療科ではなく報酬の良い診療科を選ばさるを得なかったりして問題になっている。民間の学生ローンは金利が高いが,入学時によく分からないまま契約してしまった例も多い。自己破産しても学生ローンは法律上免除されないそうで,民間金融機関はこれで儲けている一方では,ローン地獄に落ちる卒業生が多い。オバマ大統領が学生ローン軽減策を提案している位,大きな社会問題となっている。アメリカの「自己責任」というのを丸飲みして,学生ローン大賛成を叫んでいる人達が日本にもいる。


 「世代間連帯」(岩波新書)では「高等教育以上は...受益者負担でやれば良い。少なくとも4年の間に1000万円の債務者になるという覚悟で...学生自身の勉学のインセンティブにもなる。」とある。この著者はこの本で他にも結構,タカピーな発言をしているのだが。自己投資とはつまり金になる仕事をしろということ,例えば弁護士だったら貧乏人の為の仕事をしてたら,学生ローン返せないから,金になる仕事しか引き受けないということだね。アメリカでは,これはジョークなどではなく,シリアルな現実だ。自己責任という言葉で,失業も貧乏も皆本人が悪いということにできるから,誰かにとっては確かに都合の良い言葉だ。 結果平等ではなく機会平等だが彼らは言うのだが,社長と平社員が同じ給料であるべきだと主張する人はいない。高校の段階で既に(親の所得で)機会不平等になっているのが問題なのだ。それに運悪く失業でしたら,学生ローン背負って一生生活を犠牲にしても払いきれない。失敗してもやり直すことが不可能だということだ。


同じ出版社だが「ルポ 貧困大国」ⅠとⅡ(岩波新書)を呼んでみてほしい。



by show_isa | 2012-05-07 09:03 | culture | Trackback | Comments(0)
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