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徒然草 日本の代表的随筆

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いつかと思いながら未読のままの作品があるものだ。それに加えて,一応読んだことはあるが,少年期に子供向けにリライトされたものを読んだとか,教科書など一部分だけ読んだ名作とかもある。千夜一夜を子供の時に読んだという人は多いと思うが,大人向けの完全版を読むと,子供にはちょっと読ませられないと思う。アラビアンナイトがヨーロッパで人気が出たのは,エキゾチックなだけでなく,当時としてはエロチックだったからだと言うのも頷ける。

さて,そういうことで,今回の読書感想は初めて全部読んでみた「徒然草」です。誰でも知っている随筆の代表作ですが,全部読んだ人はどの位いるのでしょうか。私も教科書や受験参考書等で結構読んだ気はしますが,全部読んだことはありませんでした。枕草子を手本にした作品ということです。有名な冒頭の「徒然」の言葉は枕草子の「徒然なる里居のほどに、書き集めたる」から来ているとか。また,枕草子の物尽しの様に,徒然草も物尽しの段が結構あるというのが,通読して分かったところです。

徒然草の冒頭の書き出しが,後世にかなり誤解というか,悪影響を与えたと感じている。つまり,随筆はいきあたりばったり,その場の軽い思いつきで書くものだというイメージをつくり,また手本とされてしまったことだ。実際は,いろいろと構成を考えて兼行法師は書いたのかも知れないが。しかし,ヨーロッパのモンテーニュの随想録の様な深い哲学的思索がなく,それが日本の随筆の模範となったたのは残念だ。日本を代表する古典とは言いながら,自慢話,瑣末な有職故実,教訓話といった,まさにかびくさい年寄りの話しというのが,私が高校生のときの印象だったし,今通読しても,印象は変わらない。鎌倉末期でありながら,兼行法師にとっては平安時代が理想であり,古の慣例,故実等を記録し後世に伝えるのが大事だったのだろう。哲学的思索も科学的な探求もなく,感覚的なものに流れるのも特徴だろうか。

確かに,枕草子も源氏物語も名作である。特に源氏物語は,これを超える宮廷物語は現れなかった。いや源氏物語の影響力で,以降の物語はそれを真似する,和歌で言えば本歌取りをするような作品ばかりであった。なぜが,日本の芸術は型を真似るということになってしまった。お家芸になってしまった。

by show_isa | 2012-08-01 01:12 | culture | Trackback | Comments(0)
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