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インフレターゲットではなく名目GDPターゲット導入を

●天然ガス価格低下で原発はさらに不要か
Financial Timesの社説によれば、日本は長期契約に縛られ、LNGに払う価格は100万BTU当たり16~17ドルだ。しかし、欧州では原油連動型から切り替えが進みコストが下がっている。米国はシェール革命で天然ガス価格は、100万BTU(英国熱量単位)当たり3~4ドルで推移している。中期的には天然ガス価格は10~12ドル程度とのことだ。これで原発なしでもコスト的にやっていけると思われる。


●金融目標は名目成長率で、インフレターゲットは問題あり
さて、自分で本当に考えているのかどうか不思議だがインフレ目標を言う人が多いのは奇怪なことだ。経済成長すれば物価も上がるのは日本の高度成長の例もある。しかし、物価が上がれば経済成長するというのは逆立ちした理屈だ。実際にはインフレで破綻した悲惨な歴史はいくつもあるのに。要するに、インフレはあくまでも副次的なもので経済成長が目的なのだから、経済成長率の目標を政府は掲げるべきだ、インフレ率ではなくてね。本来、経済成長してもインフレ率は何%で押さえる(インフレターゲット)のが正統な経済学の考え方。無理やり株価をあげられたとしても経済成長したことにならないのと同じだ(株価が上がれば多少資産効果があるという理屈は知っているが)。しかし、誰もそんなことは言ってくれないと思っていたら、次の様な論文がGuardianに掲載された。著者は Jeffrey Frankel( Professor of Capital Formation and Growth at Harvard University)。

Is it time for nominal GDP targets? Incoming Bank of England governor Mark Carney has raised the issue – and for many advanced economies a nominal-GDP target is clearly superior to the status quo
今や中央銀行は金融政策を考え直して名目GDPターゲットを考えるべきだ(contemplate a shift toward targeting nominal GDP )中央銀行は自分の意図を示すのに経済指数の形で目標をアナウンスしている。過去には、金価格(金本位制下)、通貨供給量(monetarism's early-1980s の全盛期)、為替レート(helped emerging markets to overcome very high inflation in the 1980s, and was used by European Union members in the 1990s, during the move toward monetary union)と時代に応じて変えていった。

伝統的な政策では、過去何十年かインフレターゲット(消費者物価上昇目標)がベストなフレームワークだとされてきた。しかし2008年に始まった財政危機でインフレターゲットの欠点が明かになった。
幾つかの先進国の金融当局者は"zero lower bound" 名目短期金利はこれ以上低くできないという問題を抱えている。高い失業率の解決には従来の2%から4%にインフレ目標を引き上げ、実質金利の低下が必要だという専門家がいる。しかし、多くの中央銀行は4%、いや3%でも、たとえ一時的でも、強く反対している。そしてnominal GDP growth 5%以上についても2%以上のインフレターゲットになると心配している。
現実的な解決策は phase in(段階的に導入する) a nominal GDP target graduallyである。米国で 4-4.5%(=real growth rate of 2-2.5%)、日本はもっと低い、多分3% nominal GDP growth(自民党提案と同じ)で、これはインフレではない。(以下略)


かなりはしょったので、詳細は原文を読んでください。
同じ名目成長率でも著者と私とでは考えが同じではないらい。著者が日本の高齢化に言及しているとおり、また他の様々な要因からしても、日本の名目3%成長はないと思う。経済成長は金融政策ではなく、政府の成長戦略や社会政策(女性や高齢者の就職促進など)によるものだ。大規模な公共投資という以前失敗した政策で更に巨額債務を積み増しすることになるだけではないか。


by show_isa | 2012-12-21 05:00 | market | Trackback | Comments(0)
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